乳がん治療中の方へ| 大きな災害が起きた時に知っておいてほしいこと
2026年7月28日、熊本県熊本地方で最大震度7を観測する大きな地震が発生しました。
被災された皆さま、そして現在も不安な時間を過ごされている皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
災害は突然起こります。
乳がんの治療中の方にとっては、
「治療は予定どおり続けられるのだろうか」
「薬がなくなったらどうしよう」
「避難生活で体調が悪化しないだろうか」
「病気のことを周囲に言ってよいのだろうか」
など、一般的な不安に加えて、治療に関する心配も大きくなると思います。
今お困りの方や、備えておきたいという方へ。乳がん治療中に災害が起きた時に知っておいていただきたいことをまとめます。
まずはご自身の安全を最優先にしてください
地震が起きた時、治療のことが頭をよぎる方も多いと思います。
しかし、最も大切なのは、
ご自身とご家族の命を守ることです。
まずは、
- 落下物から身を守る
- 揺れがおさまってから避難する
- 周囲の安全を確認する
ことが大切です。
治療や予約については、状況が落ち着いてから医療機関と相談することができます。
乳がんの治療は、少し延期になっても慌てないでください
災害時には、
- 病院が診療できない
- 交通機関が止まる
- 薬や医療物資の供給が遅れる
などにより、予定どおり治療を受けられない場合があります。
乳がん治療では、多くの場合、数日から1〜2週間程度の延期で、すぐに病状が悪化するわけではありません。
災害直後は、
まず生活を立て直し、安全を確保することを優先してください。
その後、主治医と相談しながら治療再開の時期を決めていきます。
治療内容によって注意点が異なります
ホルモン療法を受けている方へ
タモキシフェンやアロマターゼ阻害薬などを内服している場合、
薬が手元にあり、体調に問題がなければ通常どおり服用を続けてください。
日頃から災害に備えて、
- お薬手帳
- 薬の名前が分かるもの
- 数日分の薬
を準備しておくと安心です。
もしお手元になくても、避難所で相談できるかもしれません。
抗がん剤治療中の方へ
抗がん剤治療後は、一時的に白血球が低下し、感染症に注意が必要な時期があります。
特に、
「白血球が少ないので注意してください」
と言われている方は注意してください。
以下のような場合は、医療機関へ相談が必要です。
- 38℃以上の発熱
- 強い寒気や震え
- 傷口の赤みや腫れ
- 咳や息苦しさ
- 下痢や嘔吐が続く
発熱時の対応について、事前に主治医から指示を受けている場合は、その指示に従ってください。
放射線治療中の方へ
放射線治療は継続が大切な治療ですが、災害などやむを得ない事情で中断した場合でも、治療計画を調整することができます。
「数日休んだから治療が無意味になる」と考える必要はありません。
必ず医療機関へ相談してください。
災害時に備えて準備しておきたいもの
普段から以下の情報をまとめておくことをおすすめします。
- お薬手帳
- 服用している薬の一覧
- 診察券
- 治療を受けている病院名
- 手術歴
- 抗がん剤治療歴
- アレルギー情報
スマートフォンで写真を撮って保存しておく方法も有効です。
今手元に情報がないという方もいるかもしれません。マイナンバーカードには最新ではありませんが、過去の処方薬の履歴がのっていますので、役に立つことがあります。あきらめないでくださいね。
避難生活では感染症・脱水・血栓に注意しましょう
乳がん治療中の方は、治療内容によって感染への抵抗力が低下している場合があります。
避難生活では、
- 手洗い
- マスク
- 手指消毒
- 体温測定
を心がけましょう。
また、水分不足は、
- 脱水
- 膀胱炎
- 血栓症(エコノミークラス症候群)
につながります。
トイレを心配して水分を控えすぎないようにしてください。
足首を動かす、軽く歩くなど、体を動かすことも大切です。
リンパ浮腫がある方へ
乳がん手術後、リンパ浮腫のある方は避難生活で悪化することがあります。
注意したいことは、
- 重い荷物を持ちすぎない
- 小さな傷や虫刺されを放置しない
- 水分不足を避ける
- 腕や肩を適度に動かす
ことです。
乳がんであることを伝えることも大切です
避難所では、
「周囲に知られたくない」
「迷惑をかけたくない」
という気持ちから、乳がん治療中であることを言い出せない方もいらっしゃいます。
しかし、必要な支援を受けるためには、医療スタッフや保健師へ伝えることが大切です。
伝えることで、
- 薬の確保
- 感染対策への配慮
- 体調変化への対応
- 心のケア
につながります。
治療の内容や心配なこと、プライバシーを守るために、メモに書いて伝えても良いですね。
乳がんかもしれない症状がある方へ
災害時には、
「今は病院どころではない」
「こんな時に受診してよいのだろうか」
と受診をためらう方もいます。
しかし、
- 乳房のしこり
- 乳頭からの血性分泌
- 乳房の変形
- 皮膚のへこみ
- 急な変化
などがある場合は、落ち着いた段階で医療機関へ相談してください。
早期発見・早期治療につながる大切なサインです。
長期化する避難生活では心のケアも大切です
災害後は、身体だけでなく心にも大きな負担がかかります。
眠れない、不安が続く、気持ちが落ち込むなどの変化は、強いストレスを経験した後には自然に起こることがあります。
乳がん治療中の方では、
「これから治療はどうなるのか」
「再発が心配」
「周囲に相談できない」
という不安が強くなることもあります。
一人で抱え込まず、医療スタッフや相談窓口へ相談してください。
心のケアも、がん治療の大切な一部です。
通院している病院に連絡がつかない場合
大規模災害では、普段通っている病院が診療できないことがあります。
その場合は、
- 地域のがん診療連携拠点病院
- がん相談支援センター
- 地域の医療機関
へ相談してください。
治療内容が分かる資料があれば、別の医療機関でも対応しやすくなります。
過去の大きな震災では、日本乳癌学会などが病院の受け入れなどについてコメントを出しています。
病院だけでなく、地域の乳腺クリニックに相談しても良いと思います。
落ち着いて慌てず情報を集めましょう。
影響を受けている患者さんへ
災害時には、普段当たり前に受けられていた医療が受けられなくなる不安があります。
しかし、乳がん治療は患者さんの状況に合わせて調整することができます。
まずは命を守ること。
そして生活を整えること。
そのうえで、医療機関と相談しながら治療を続けていきましょう。
乳がんの治療では、病気を治すことだけでなく、患者さんがその人らしい生活を続けられるよう支えることも大切です。
「こんなことを相談してよいのかな」
「周りが大変な状況なのに、自分の治療のことを話してよいのかな」
そう思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
でも、治療や体調の不安だけでなく、心のつらさも大切なご相談です。
一人で抱えず、あなたの担当の先生や医療スタッフに伝えてください。
医療者は、病気を治療するだけでなく、患者さんが安心してその人らしい生活を続けられるよう支えることも大切な役割だと考えています。
災害という困難な状況の中でも、患者さんが少しでも安心して前を向けるよう、私たちは寄り添い続けます。
あいかブレストクリニックの特徴
- 乳がん検診から精密検査、術後フォローまで一貫対応
- 日本乳癌学会認定の女性乳腺専門医による診療
- 全スタッフ女性、落ち着いた院内環境
- 神戸・西宮・尼崎からも好アクセス(阪神芦屋駅徒歩3分)
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ご予約・お問い合わせ
- Webまたは電話での予約制
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