2022年を迎えて
あいかブレストクリニックは、2020年1月に開院し、まもなく丸2年を迎えます。
この場を借りて、日頃私を支えてくれている家族・友人、クリニックのスタッフ、地域のクリニック・病院の皆様、当院を受診して下さった皆様に感謝申し上げます。
2021年を振り返って
2020年、新型コロナウイルスによるパンデミックの第1波が起こりました。残念ながらコロナ禍でも乳がんは無くなりません。2021年、当院で乳がんを診断した方の中には、症状があっても受診を控えられていた方、2020年は検診を控えていたという方もいらっしゃいました。皆様に安心して受診していただけるよう、私たちも試行錯誤して診療を行っています。感染のリスクをゼロには出来ませんが、乳がん検診は先延ばしにせず、是非受けて頂きたいです。
乳がんの治療中の方は、入院時の面会が出来なかったり、患者会の集まりがなくなったりと、人とのつながりを制限される大変な日々であったことと思います。
来院された方とは、学校や保育園が休校になったり、仕事が在宅勤務になったり、スポーツ・趣味や旅行など大好きな事ができないなど、同じ変化に向き合うもの同士、お話が盛り上がることもしばしばありました。
ワクチン接種が始まってからは、ワクチン接種後のリンパ節腫大で多くのお問い合わせを頂きました。ブログを読んだという東京など遠方の方から問い合わせのお電話を頂いたことも。
2021年から新たに始めたこととして、吸引式組織生検装置の導入、ジャパン・マンモグラフィ・サンデー参加、アピアランスケアの案内、などがあります。詳しくはブログをご覧下さい。
2022年
2022年は①地域連携、②チーム医療、③女性のウェルネス支援、にさらに力を入れていきます。
①地域連携
当院へは、芦屋、西宮、尼崎、神戸だけでなく、大阪、京都、明石や加古川など遠方からも患者さんが来院されます。兵庫県・大阪府の乳腺専門医が在籍する多くの病院と、連携させていただいています。今年も、もう一人の主治医として、各地の病院とこれまで以上に密な連携を取り、阪神間の乳がん診療貢献したいと思っています。
②チーム医療
当院には、受付、看護師、放射線技師が常時勤務しています。当院のスタッフが、それぞれの業務を真摯に遂行してくれるお陰で、私は安心して患者さんの診療に臨む事が出来ます。ミスを防ぎ診療の質を高めるために、チーム全体で患者さんの診療にあたっています。受診された方は、是非、スタッフに質問や話をしてみて下さい。皆、あなたの力になりたいと思っています。
③女性のウェルネス
女性の一生のうち前半は女性ホルモンに左右されます。検診に来られた方から体調不良が続いているとご相談を受けることもしばしば。女性ホルモンによって起こる心身の変化を知っていたらもっと対処できたのでは?と感じます。知人の婦人科の先生と、更年期や月経に伴う症状の悩み、などをテーマに集まってお話をする機会を作りたいな、と話しています。また、当院には日本語を母国語としない女性も来院されます。言語を理解出来ないと、病気の予防や治療を受けるために、必要な医療制度・治療などに関する情報が得にくいのが現状です。意思決定においても、文化の違いに直面します。上手く情報を発信出来ないかと考えています。こんなことをしてもらいたい、一緒にやりたい、など皆さんからのご意見お待ちしています。
これからも、
①乳腺に特化したクリニックとして、検診から診断、治療まで一貫して責任を担うこと
② 乳がん患者さんの人生のパートナーとして、切れ目のない支援を行うこと
③ 地域の女性の健康・ウェルネスに寄与すること
が出来ればと思っています。今年も宜しくお願い致します。