乳がんと診断された方へ③選択するということ
Your life, your choice
乳がんの手術、温存手術にするか、全摘手術にするか。
乳房の再建手術を受けるべきか?
抗がん剤治療を受けるかどうか。
治療の副作用がつらく、続けるべきかどうか。
乳がんの術後、子供が欲しい。
遺伝子検査を受けるべきか?
乳がんが再発、どのような治療に変更するか。
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乳がんと診断された後、多くの選択を迫られます。
あまりにも決めることが多くて、びっくりされることでしょう。
選択するということは、勇気がいります。
もし、治療の効果がなかったら?重い副作用が出たら?
家族や仕事のことはどうなる?
いろいろなシナリオを考えて、決断することが出来ないかたもいるでしょう。
選択することで、今の状況が変わります。
変化には、不安がつきものです。
これまでの人生、乳がん以外のことでも、いろいろ悩み決断してきたはずです。
変化は人生につきもので、必要不可欠なもの。
変化の過程は大変かもしれません。
あなたのからだ、あなたの人生ですから、あなたが決めてよいのです。
自分で決めることが出来ると感じられたら、選択することができるはずです。
選択することで、未来が狭まるのではなく、新たな可能性も広がります。
不安を和らげるには?
もしも決断できないループにはまっている方は、日記を書いてはどうでしょうか。今日の行動を振り返ったり、自分の気持ちを書き連ねてみてもいいでしょう。
マインドフルネスもお勧めです。私たちは、ついつい過去や未来のことを考えて、今この瞬間のことをおざなりにしてしまいがちです。過去の失敗や未来の不安といったネガティブなことにとらわれ、自分でストーリーを作り上げ、不安やストレスのループにはまり込んでいるのです。心が”今この瞬間”に向いている状態を「マインドフルネス」といいます。
例えば、2~3分ほど「呼吸」に注意を向けることで、雑念にとらわれていた心が、今この瞬間に意識が向くようになり、不安な時間をできるだけ減らしていくと、気持ちも楽になり、頭もすっきりしてきます。
- 気持ちの落ち着くところを見つけ、心地よい姿勢で座ります。全身の力を抜き、背筋を伸ばし、少し骨盤を立てて、座骨で体が支えられているのを感じます。地面にあぐらをかいても、椅子に座っても、どちらでも構いません。目は軽く閉じても、薄く開けて一点を見つめても良いでしょう。
- まずは、あなたの自然な呼吸を感じてみましょう。浅く速い呼吸か、ゆったりしているのか、観察してみます。次に、冷たい空気が鼻腔の中を通り、温まった空気が外へ出ていくのを感じてみましょう。息を吸うとお腹が膨らみ、息を吐くとお腹が縮むことを意識してみてもいいでしょう。
- 呼吸に注意を向けていても、考えごとや、雑念が浮かんだりするかもしれません。雑念が浮かんでしまったことに気づいたら、無理にそれを追い払おうとせず、ゆっくりと呼吸に意識を戻しましょう。
はじめは一人でするのは難しいと感じるかもしれません。”Calm”など、無料でも楽しめるマインドフルネスのアプリがたくさんありますので、アプリのガイダンスに従うのも良いと思います。
周りの人と話したり、笑ったりしても良いでしょう。旅行に行ったり、身体を動かすことも良い気分転換になります。
一度しかない人生、楽しむことも大事です。
これまで迷ったときはどのようにしてきましたか?それを思い出してみましょう。