Cancer SurvivorとCancer Thriver
Cancer Survivor(がんサバイバー)は、一般的には、がんの診断を受けた時点から始まり、その後の治療や経過観察を経て生きる人を指します。がんを乗り越えた人だけでなく、向き合っている人、家族、サポーターの人々も含まれます。
Cancer Survivorという言葉は、「Survive」する、がんと戦うこと、打ち勝つこと、という意味合いが強く感じられるかもしれません。
一方、Cancer Thriver(がんスライバー)という言葉が最近使われています。
「Thrive」とは、「成長する」「繁栄する」「活き活きと生きる」という意味の言葉。単に生き延びる(survive)だけでなく、困難を乗り越えた上で、自分らしく充実した生活を送ることを指します。健康管理や新しい趣味を始める、自分の経験を他者の励みに変えるなど、心身ともに前向きに行動することが「thrive」することです。
開院からまもなく5年。当院で経過をみせていただく乳がん患者さんが増えてきました。
乳がんの診断の後も、治療中でも、治療後でも。
人生を楽しむ、新たな可能性にワクワクしている、なりたい自分になる、“Cancer thriver ”にたくさんお会いできました。
でも、乳がんとの付き合いかた、捉え方はいろいろあって良いと思います。
気持ちや感じ方は、時間の経過や周りの状況によっても揺れ動きます。
がんを経験したことによる辛さや苦しみは、簡単には消えないものですし、その感情を否定する必要はありません。
考えないようにしている、まだ不安に感じる…それでも、日々の中で小さな喜びや安心感を見つける瞬間があるかもしれません。
もし気が向いたら、『少しでも自分を大切にすること』や『新しい楽しみを探してみること』を試してみてください。
自分なりの向き合い方を模索しながら、上手くいったことを一つずつ重ねて、気持ちを整理していくしかないのだと思います。
治療中だけではなく、治療を終えた後も患者さんの気持ちにそうことが大切であると感じています。
この時期は、今年はこんなことをやってみました、というご報告を皆さんから聞くのを楽しみにしています😊 2024年はどのような年でしたか?