マンモグラフィーの被ばくが気になる方へ
「乳がん検診は受けたいけれど、マンモグラフィーで放射線を浴びるのがちょっと心配…」という声をよく耳にします。
でも実は、マンモグラフィで受ける放射線量はとても少なく、安全性も確立されている検査です。
マンモグラフィの「被ばく」について、ご紹介します。
🌸マンモグラフィとは?
マンモグラフィは、乳がんの早期発見のために行う乳房専用のX線検査です。
専用の装置で乳房を圧迫しながら、左右それぞれ2方向、計4枚の画像を撮影します。
乳房を薄く広げて撮影することで、少ない放射線量でも高精細な画像が得られるのが特徴です。
📏どのくらいの放射線を浴びるの?
1回のマンモグラフィ検査(両側・2方向ずつ)の被ばく量は:
👉 約0.4ミリシーベルト(mSv)
比較してみると…
比較対象 | 被ばく量の目安 |
---|---|
自然放射線(年間) | 約2.4 mSv |
東京〜ニューヨーク間の飛行機(片道) | 約0.4 mSv |
胸部レントゲン(1回) | 約0.05 mSv |
CT検査(胸部) | 約6〜7 mSv |
つまり、マンモグラフィ1回の放射線量は、海外旅行の飛行機1回分とほぼ同じなのです。
日常生活でも放射線を浴びています
あまり知られていませんが、私たちは日常生活の中で自然に放射線を浴びています。
- 宇宙線(宇宙から)
- 大地放射線(地面や岩石から)
- 食品や空気中に含まれる微量な放射性物質(ラドンなど)
また、飛行機に乗ると高度が高いため、受ける放射線量が一時的に増加します。
それでも健康に害があるわけではなく、問題ない範囲とされています。
マンモグラフィの被ばくは本当に安全?
はい、安全です。
日本では、アメリカのガイドラインをもとにし、撮影時の放射線量が3mGy以下になるように規定されています。
さらに、日本国内のマンモグラフィ装置は2.4mGy以下と、より厳しい基準で運用されています。
乳房の厚みや乳腺の密度によって線量は多少変わりますが、
2年に1回程度の定期検査であれば、将来的な健康リスクは限りなくゼロに近いとされています。
✅当院の取り組み
当院では、安心して検査を受けていただけるよう、以下の体制を整えています:
- 日本乳がん検診精度管理中央機構の講習を修了し、試験に合格した女性技師が撮影を担当
- 撮影機器の点検・画質管理も徹底
- 画像はデジタル管理され、診察室のモニターでその場で結果をご説明します
💡痛みについても気になる方へ
マンモグラフィでは乳房を圧迫して撮影しますが、これは被ばくを抑え、画像を鮮明にするために大切な工程です。
圧迫は数秒程度で終わりますが、痛みの感じ方には個人差があります。
リラックスして受けていただくことで、よりスムーズに検査が行えます。
🧾まとめ
ポイント | 内容 |
---|---|
被ばく量 | 約0.4mSv(自然放射線の1/5〜1/6) |
安全性 | 日本の基準は非常に厳しく、低線量で撮影 |
健康リスク | 継続的に検査を受けても影響はほとんどなし |
日常との比較 | 飛行機での海外旅行1回分と同程度 |
メリット | 乳がんの早期発見に非常に有効 |
さいごに
被ばくと聞くと不安に感じるかもしれませんが、マンモグラフィで浴びる放射線は非常に少なく、安全なレベルです。
それよりも、乳がんを早く見つけることで、命を守ることができる可能性がぐんと高くなります。
不安なことがあれば、遠慮なく医師やスタッフにご相談くださいね。
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安心・納得して検査を受けて、未来の自分を守りましょう。