豊胸後でも安心!乳がん検診のポイントとおすすめ検査法
豊胸手術を受けた方の中には、「乳がん検診は受けられるの?」「どの検査方法が安全なの?」と不安に思う方も少なくありません。
- シリコンインプラント
- 脂肪注入
- アクアフィリング
- ヒアルロン酸注入
といった豊胸術の種類ごとに、乳がん検診の注意点や推奨される検査法をわかりやすくまとめました。
1. 【シリコン/生理食塩水インプラント豊胸】
マンモグラフィは可能だが注意が必要
- インプラントがX線を遮るため、マンモグラフィの精度がやや落ちる
- 圧迫によりインプラント破損のリスクがある(特に古いもの)
- 技師が対応に慣れていないと撮影が不十分になることも
🔍おすすめの検診方法
当院ではマンモグラフィを推奨していません。
まずは、乳腺エコー(超音波)検査を。必要に応じてMRI検査
必ず事前に「豊胸している」と申告を!
2. 【脂肪注入豊胸】
マンモグラフィは可能だが石灰化に注意
脂肪を注入した後、時間の経過とともに部分的に硬くなったり、石灰化することがあります。
- マンモで石灰化ががんと区別しづらいことも
- 医師が脂肪注入の既往を知らないと、再検査や生検になる可能性も
🔍おすすめの検診方法
当院ではマンモグラフィとエコー検査の併用をお勧めしています(しこりと脂肪壊死の区別がしやすい)
担当医に脂肪注入をしていることを正直に伝えることが大切
3. 【アクアフィリング豊胸(※現在非推奨)】
マンモグラフィ可能だが強く推奨されない
アクアフィリングはフィラー剤(主成分は水とポリアクリルアミド)を注入する方法ですが、体内での移動や感染、炎症のリスクが高く、現在は多くの国で使用が推奨されていません。
- マンモグラフィは可能だが、注入物が広がって写りにくい
- がんとの画像判別が難しいことも
- エコー検査でも異物反応の影響で見えにくいことがある
🔍おすすめの検診方法
専門医でのエコー+マンモグラフィ(可能であれば)
なお、除去手術を検討される方は、施術を受けた病院でご相談ください。
4. 【ヒアルロン酸注入】
マンモグラフィは基本的に可能だが注意を
ヒアルロン酸は一時的なボリュームアップ目的で使用されることがあります。
- 比較的安全だが、注入量が多いと画像に影響する可能性あり
- ヒアルロン酸の塊や嚢胞化した部分ががんと紛らわしい場合も
🔍おすすめの検診方法
当院ではマンモグラフィとエコー検査の併用をお勧めしています
✅ 豊胸後のセルフチェックも忘れずに!
セルフチェックは月1回が目安。生理終了後が最も乳房が柔らかく、触れやすい時期です。
チェックポイント:
- しこりや硬さ
- 左右差の変化
- 皮膚のくぼみ・ひきつれ
- 乳頭からの分泌物
「いつもと違う」と感じたら、自己判断せずに受診を!
🩺 まとめ:豊胸していても乳がん検診は可能です!
施術法 | マンモ可能? | 推奨検査 | 注意点 |
---|---|---|---|
インプラント | △(相談を) | エコー | マンモグラフィによるインプラント破損・画像遮蔽 |
脂肪注入 | ○ | マンモ+エコー | 石灰化により誤診の可能性あり |
アクアフィリング | △(相談を) | エコー | 感染・移動・画像診断困難 |
ヒアルロン酸注入 | ○ | マンモ+エコー | 嚢胞化などで判別が難しいことも |
最後に:医療機関選びも大切です
豊胸術の種類に応じた検査経験のある医療機関での検診をおすすめします。「美容外科での施術歴」「使用した材料名」「手術日」などの情報を記録・共有すると、より正確な診断につながります。
言いにくいこともあるかもしれませんが、診察の際に医師にお伝え下さい。
不安なままにせず、きちんと検診を受けましょう。美と健康、どちらも大切です。