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「乳腺線維腺腫」は、若い女性の乳腺によく見られる良性のしこりです。
【原因】良性の腫瘍(しゅよう)に分類されることが多いのですが、腫瘍というよりも正常な細胞が過剰に増えてきたもの(過形成/かけいせい)とされています。
【症状】境界がはっきりとした、良く動く楕円形のしこりとして触れることが多いです。乳がん検診などで偶然見つかることがあります。10代後半から20代から見られ、卵巣からの女性ホルモンの影響を受けてゆっくりと大きくなります。2~3㎝くらいまで大きくなれば、それ以上大きくならないことが多く、40~50歳代になると目立たなくなります。
【診断】乳腺エコーでほぼ診断ができますが、ほかの腫瘍との区別がつきにくい場合や、大きくなってくる場合などは、細胞や組織を採取する検査を行う時があります。
【治療】基本的に小さなものは治療の必要はなく、放っておいても大丈夫です。しこりが大きい場合(3㎝以上)や、急に大きくなる場合、40歳を超えている場合は線維腺腫とよく似た葉状腫瘍(ようじょうしゅよう)との鑑別が必要になるときがあります。このような場合、診断のために摘出を勧めることがあります。
【注意点】一般的に良性の変化ですので、がん化することは非常にまれです。月に一度はご自身で乳房のチェックをしていただき、半年から1年に1回は、定期的な検査を受けてください。