乳がん検診後の精密検査、実は大病院より乳腺クリニックが正解?
乳がん検診の結果で「要精密検査」と言われると、不安で頭が真っ白になる方も多いのではないでしょうか。
乳がん検診で「再検査が必要です」と言われると、誰でも不安になりますよね。そんな時、多くの方は「大きな病院に行けば安心」と思うかもしれません。でも実は、精密検査の段階では 大病院よりも小さな乳腺専門クリニックの方が、スムーズで安心な場合も。
「大きな病院に行けば間違いない」と考えるのが自然ですが、実はこの段階では乳腺専門のクリニックを選ぶという選択肢も有効です。
今回は、乳腺クリニックならではの強み、そしてあまり語られない注意点についてもご紹介します。
■ 専門クリニックが得意とするのは「正常の中から異常を見抜く力」
大きな病院の医師は、主にがんの診断・治療に従事していることが多く、良性の症例を診る機会が限られています。一方、乳腺専門のクリニックには、精密検査の段階で多くの患者さんが訪れるため、良性のしこりや正常な乳腺構造を多く見てきた経験があります。
この「正常の中にある微妙な違和感を見抜く力」こそが、精密検査で最も求められるスキル。がんを疑って大きな病院に行ったものの、過剰検査だったというケースもある中で、クリニックでは的確に判断され、不要な検査や不安が避けられることもあります。
■ クリニックなら検査が迅速&スムーズ
専門クリニックでは、以下のような検査が一つの場所で完結することが多くあります:
- マンモグラフィ(乳房X線検査)
- 乳腺エコー(超音波検査)
- 細胞診・組織診(生検)
予約待ちが長くなりがちな大病院と比べて、1日で複数の検査が終わることも。結果も早ければ数日で出るため、不安な時間を短縮できます。
■ 専属のスタッフによる安定した検査技術
乳腺専門クリニックの医師は、乳腺疾患の診断に特化して長年経験を積んでいることが多く、毎日多くの乳がん検査を診ています。
このため、無駄な検査を避けながらも、必要な検査は的確に行ってくれます。大きな病院では複数の医師が関与し、診断の方針にばらつきが出ることもありますが、専門クリニックでは同じ医師が初診からフォローまで対応してくれるケースが多く、安心感があります。
乳腺専門クリニックでは、乳腺を専門に扱う放射線技師や超音波技師が専属で勤務していることが多く、検査の質にばらつきがありません。
これに対して大病院では、検査技師が複数の診療科を担当しており、乳腺領域に特化していないケースも。微細な変化を見落とさないためには、日々乳腺の画像を見ているスタッフによる検査が安心です。
■ 精神的にも通いやすい
大病院は予約や待ち時間が長く、施設も広くて迷いやすいため、通うだけで疲れてしまうという声もあります。専門クリニックは、アクセスも良く、コンパクトで落ち着いた雰囲気のところが多く、スタッフの対応も丁寧。
特に「再検査」という不安な時期だからこそ、顔が見える距離感で寄り添ってくれる場所が選ばれる理由です。
■ とはいえ…専門クリニックにも限界がある
もちろん、クリニックにも限界があります。たとえば:
- MRIやPET-CTなどの高度な画像検査が行えない
- 治療(手術・化学療法)が必要になった場合、連携先の病院へ紹介・転院が必要
- すべての診断・治療が一つの場所で完結しないこともある
ですがこれは大きな問題ではありません。多くの乳腺専門クリニックは、地域の基幹病院と密に連携(病診連携)しており、紹介先の医療機関でスムーズに治療へつなげる体制が整っています。
むしろ、「見つけるプロ」と「治すプロ」がそれぞれの持ち場で力を発揮する方が、結果的には質の高い医療につながります。
【まとめ】精密検査は「見極め力」が大事。まずは専門クリニックへ相談を
乳がん精密検査は、「がんを見つける」だけでなく「がんでないと正確に判断する」ことも同じくらい重要です。
- 多くの正常や良性を診ている専門クリニックの方が、初期の異常を見抜く力が高い
- 検査の進みが早く、結果も早く出る
- 過剰検査を避け、必要な検査を的確に行う
- 治療が必要な場合は、専門病院と連携して対応
このような理由から、再検査をすすめられた段階では、大きな病院だけでなく、乳腺専門クリニックも有力な選択肢になります。
当院でも精密検査が可能です。マンモグラフィーや乳腺エコー、生検など必要な検査を迅速に行い、経験豊富な医師とスタッフが丁寧に対応いたします。安心してご相談ください。