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乳がんサバイバーが健康的に長生きするには?

6月 6, 2025adminUncategorized

乳がんは、早期発見や治療法の進歩により生存率が大きく向上しており、「乳がんサバイバー(乳がんを経験し、現在生存している方)」の数は年々増加しています。治療を終えた方が、その後の人生をどう健康に、そして自分らしく過ごしていくかが重要なテーマになっています。

近年、欧米では乳がんサバイバーが一般の女性と比べて心不全や骨折、感染症、メンタルヘルスなど「がん以外の病気」のリスクが高いことが報告されてきました。しかし、日本を含むアジアでの大規模データはこれまで限られていました。


日本の乳がんサバイバーに関する大規模研究

そんな中、筑波大学の研究グループが、日本人乳がんサバイバーにおける「がん以外の病気」のリスクを、同年代の乳がんでない女性と比較した大規模な研究結果を発表しました。

研究の概要

  • 対象者:2005〜2019年に手術を受けた18〜74歳の乳がんサバイバー 2万4017人
     対照群として、年齢や地域などをマッチさせた乳がんのない一般女性 9万6068人(平均年齢50.5歳)
  • 比較した病気:
     心筋梗塞・心不全・脳梗塞などの心血管疾患、骨折、感染症(肺炎・尿路感染症)、消化管出血、うつ・不安など計12種類

研究の結果

乳がんサバイバーは、以下のような疾患のリスクが、同年代の一般女性よりも有意に高いことが示されました。

疾患ハザード比(リスク)
心不全約4倍
心房細動約1.8倍
骨粗鬆症性骨折約1.6倍
その他の骨折約1.8倍
消化管出血約3.5倍
肺炎約2.7倍
尿路感染症約1.7倍
うつ・不安約3倍(初年度は約6倍)

診断からの経過時間によって、注意すべき病気が異なることも示されました:

  • 診断から1年以内:不安・うつ(約6倍)、消化管出血、肺炎のリスクが高い
  • 1年以降:骨折リスクが時間とともに上昇(その他の骨折は約2倍)

治療内容との関連も明らかになっています:

  • 抗がん剤を複数系統使用した方:心不全、骨折、感染症、不安・うつのリスクが上昇
  • ホルモン療法(アロマターゼ阻害薬)を使用した方:骨折・消化管出血リスクが上昇

この研究は、乳がんサバイバーの健康管理において、乳がんだけでなく他の疾患への対策も重要であることを明らかにしました。

  • 医療者側の対応:
    • 内科など他診療科との連携による多角的フォロー
    • 治療内容に応じた定期検査 抗がん剤やHER2陽性の薬(トラスツズマブなど)を使用した方での心機能検査、ホルモン治療(特にアロマターゼ阻害薬)や閉経された方での骨密度測定
    • 精神的サポートや感染症対策の強化
  • 患者側の行動:
    • がん治療後も定期的な健康診断(血圧、血糖、心電図、骨密度など)を受ける
    • 日常生活の見直し:食事・運動・睡眠・禁煙など、生活習慣を整える
    • 息切れ・動悸・胃の不快感・便の異常など、乳がん以外の病気のサインに注意
    • 心の変化に気づくことも大切:「眠れない」「気分が沈む」といった状態は、専門家に相談を

参考文献

Non-cancer risks among female breast cancer survivors: a matched cohort study in Japan – The Lancet Regional Health – Western Pacific

この研究では、 乳がん治療後5年以上を経過した「長期サバイバー」に焦点を当て、その後の健康状態を長期間にわたって追跡しました。

「がんは治ったけれど、別の病気にかかりやすくなっていないか?」ということを明らかにするために行われたものです。

研究結果からは、近年は早期発見と治療技術の進歩により、治療成績が大きく改善し、「がんは治る病気」へと変わりつつあります。
しかしその一方で、治療が終わったあとも、身体的・心理的・社会的な問題が長く続くという、
新たな課題が浮かび上がってきました。

治療後に気をつけたいこと

● 骨の健康(骨粗しょう症・骨折)

アロマターゼ阻害薬の影響や閉経により、骨がもろくなりやすくなります。
骨折のリスクは最大2倍近くに。 若い方も油断せず、骨密度検査や運動・栄養の見直しを。

● 感染症(肺炎・尿路感染など)

免疫力の低下により、風邪や膀胱炎が重症化することがあります。
肺炎は約2.7倍、尿路感染症は約1.7倍のリスクとされるデータも。
手洗いや予防接種、体調不良時の早めの受診を心がけましょう。

● 消化管の出血(胃など)

薬やストレスで胃腸が弱っていることも。
消化管出血のリスクは約3.5倍との報告があります。
胃の不快感や便の異常があれば、我慢せずご相談ください。


皆さんが日常生活でできること

● 定期的な健康チェックを続けましょう

  • 健康診断で心電図や胸部レントゲンを受ける、血圧測定などで心臓のトラブルを早めにとらえる
  • 骨密度検査や食事・運動の見直しで骨折を防ぐ
  • 肺炎球菌やインフルエンザ、帯状疱疹など予防接種の活用もおすすめです

● 小さな体調の変化も、「気のせい」と思わず相談を

  • 胃の痛み、便の異常、微熱、疲れやすさなども見逃さずに
  • 「再発かも?」と不安になる気持ちも、まずはお聞かせください

● 心の揺らぎはあって当然。ひとりで抱えないで

  • 「眠れない」「涙が出る」「何もする気がしない」──
    そんな心の変化にも目を向けてほしいのです。
    私たちは**“心の不調も医療の一部”**だと考えています。

長期サバイバーの「見えない課題」

治療が終わってからも、こんな悩みを抱える方が多くいらっしゃいます:

  • ホルモン療法や手術後の後遺症(関節痛・倦怠感・リンパ浮腫など)
  • 「再発・転移」への慢性的な不安
  • 職場復帰やキャリアの壁
  • 家族関係やパートナーとの変化
  • 妊娠・出産・育児に関する悩み(若年発症の場合)
  • 二次がんへの不安
  • 医療との接点が減ることによる「孤立感」

こうした悩みは、通常の定期健診やフォローアップの中では拾いきれないこともあります。
「なんとなく体調が悪い」「でもどこに相談したらいいのか分からない」──
そんな声を受け止めるのが、当院の役割です。


心のケアも大切にしよう

乳がんを経験された方は、不安やうつのリスクが高まることが知られています。
特に診断から1年以内は約6倍のリスクという報告もあります。

けれど、1年を過ぎても「気分が沈む」「眠れない」「つらい」と感じることは誰にでも起こり得ることです。
どうか、心の不調をひとりで抱え込まず、医療者やサポーターにご相談ください。


再発や転移と共に生きる方へ

乳がんは、再発・転移した場合も、近年たくさんの新しい薬剤が使えるようになり、病状をコントロールできるようになっています。

いまは、病気と共に“自分らしく暮らし続ける”時代です。

治療を続けながらも、予防接種やアピアランスケア、栄養相談、運動などが、治療による副作用を和らげたり、社会生活を楽しむことに役に立ちます。
病院、主治医以外にも、話せる場所や支えてくれる人を複数持つことが、心の支えになります。


若い世代のサバイバーの方へ

20代・30代で乳がんを経験された方は、身体面だけでなく、進学・就職・結婚・出産・育児など、ライフイベントと治療が重なることも多く、悩みがより複雑になりやすいものです。

周囲に同じ経験をした人が少なく、「相談できる相手がいない」「情報が足りない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

不安や孤独を抱え込まずに、まずはご自身の思いや状況を話してみてください。
「将来のことを考えると不安」「治療後、どう仕事や恋愛に向き合えばいいのかわからない」——
どんな気持ちも、あなたの大切な声です。

当院では、若い世代のサバイバーの方にも安心してご相談いただけるよう、心と体の両面から寄り添う体制を整えています。必要に応じて、同世代の経験者とつながる場や、ライフプランに関するアドバイスのご案内も行っています。


高齢のサバイバーの方へ

70代以上の方にとっては、がんそのものよりも、
心不全・転倒・肺炎など、日常的な病気への備えがより大切になることもあります。

治療の継続についても無理をせず相談することが大切。
これからの暮らしをどう穏やかに過ごすか──
それを一緒に考えていきましょう。


目指したいのは、「医療 × 心 × 社会」の三位一体の支援

乳がんサバイバーに本当に必要なのは、
再発チェックのための検査だけではありません。
医療的ケア・心理的サポート・社会的支援を組み合わせた包括的な支援体制です。

いま求められているのは、こんな仕組みではないでしょうか。

  • 主治医だけでなく、心理士・看護師・ソーシャルワーカーとの連携
  • サバイバーのための健康管理計画、ロードマップ。
  • ピアサポート(同じ経験を持つ仲間同士の支え合い)
  • 職場や地域社会との橋渡しとなる中間支援組織の整備
  • 地域のクリニックとがん専門病院との円滑な情報共有

そしてなにより
身近な安心できるもう一つの居場所ができること。

日常の中で「ちょっとした不安」や「体調の違和感」を気軽に相談できる場所があること。
それがこれからのサバイバー支援のカギになると、私は考えています。
私たちのクリニックも、その一端を担いたいと思います。

当院でできること

  • マンモグラフィ・エコー、血液検査などの定期検査
  • 更年期症状や再発不安などのご相談
  • 管理栄養士による栄養相談
  • 予防接種の実施(肺炎球菌・インフルエンザ・帯状疱疹など)
  • 他医療機関との連携(内科・整形外科・婦人科など)
  • 乳がんヨガやリンパ浮腫ケアを行うセラピストの紹介
  • 医師やピアサポーターとの交流イベントのご案内
  • 職場復帰や社会生活についてのアドバイス 
  • 再発後の治療継続のためのサポート

最後に

乳がんと診断されたことは、あなたの人生を大きく変えたかもしれませんが、かけがえのない経験になったはずです。
その後の歩み方は、人それぞれ。

“あの時の自分”を労わりながら、
“これからの自分”をもっと大切にできるように。

そんなサバイバーの歩みに、
そっと寄り添えるクリニックでありたいと願っています。

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